IPとは?エンタメ業界でよく聞く言葉の意味やビジネスモデルをわかりやすく解説

エンタメ業界でよく聞く「IP(知的財産)」とは?基本の意味やライセンス・イベント・グローバル展開といったビジネスモデルをわかりやすく解説!テレビ東京・TBS・日本テレビ・フジテレビ・テレビ朝日の最新経営戦略や具体的な取り組みまで、メディア・テレビ業界志望者必見のIPビジネスの全貌をお届けします。


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皆さんは「IP」という言葉を聞いたことがありますか。

エンタメ業界におけるIPとは、アニメ、ゲーム、キャラクター、漫画、映画などの「知的財産(Intellectual Property)」を指します。
つまり、IPビジネスとは、知的財産を使ったビジネスのこと。

知的財産を自ら生み出した個人や企業は、この財産を有効活用して利益を得る権利である「知的財産権」が認められています。そして、 知的財産権は海外でも活用できます。

近年では日本で生まれた漫画やゲームが海外で販売され、ヒットすることも多くあります。
外国人の観光客がグッズを大量に購入する光景をよく見るようになりました。
日本国内だけでなく世界を市場としたビジネスだと分かりますね!

エンタメ業界におけるIPビジネスの重要性

エンタメ業界では、現在かなりIPビジネスに注目しています。
従来は放送して終わりだったテレビ番組も、すぐTverなど配信展開し、円盤化はもちろん、イベントも開催します。
このように、IPビジネスには多様な手法が存在します。

例えば…

①商品ビジネス:ライセンスビジネスキャラクターや番組ロゴなどの商品化
②リアルイベント・舞台化:ドラマやアニメの世界観を体験できる美術展やリアルイベント、舞台化の開催
③配信・グローバル展開:Netflixなどのグローバルプラットフォームへのコンテンツの供給

では、ここでテレビ業界のIPビジネスについて具体的に見てみましょう。

各局の具体例・方針

各局のIPビジネスについての概要と今後の戦略を見てみましょう!

※もっと詳しく知りたい方は各社の経営計画や報告書などに詳しく記載されています。
IPビジネス部門のインタビューなどが掲載されている局もありますので、要チェックです。

【テレビ東京】アニメIPを軸としたグローバル・ゲーム展開

アニメの海外番組販売、国内外でのゲーム化(スマホアプリ等)に伴うロイヤリティ収入が主軸。
放送事業に比べて原価率が極めて低く、高い利益率を誇る。

 

★アニメやキャラクターの企画・デジタル展開を手掛ける株式会社Mintoに約5億円の戦略的出資
※Mintoは、マンガ・アニメ・キャラクターなどのIPを起点に、企画・制作からデジタル展開、海外流通までを手掛けるIPプロデュース会社。
タイ・ベトナムに現地法人を置き東南アジア全域で事業を展開。
Minto公式サイトはこちら

 

★配信・商品化・イベントの多角展開(CaaS戦略)
IPを軸にした放送、配信、商品化(MD)、イベントといった「経済圏」の構築を推進。
アニメライセンス事業に加えて、ファミリー向けイベント「ぷしゅソングフェス」全国ツアーやキャラクターMD(商品化)など、
放送外での収益化を加速させている。

 

★アニメや自社キャラクター(「シナぷしゅ」や「ナナナ」など)のIP(知的財産)を起点とした多角的なマネタイズとグローバル展開を推進。
特にデジタル配信や海外流通の強化を成長の柱としている。

 

【TBS】地上波ドラマから劇場版・配信への「ショーケース」モデル

★地上波をIPの「ショーケース(お披露目の場)」と位置づけ、そこで火がついたドラマ作品を「劇場版映画」「配信プラットフォームへの独占販売」「二次利用(グッズなど)」へとつなげる。
劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』や『グランメゾン・パリ』が大きく貢献し、映画部門の売上が大幅に増加。

 

★さらに、アニメ専門の新会社「SAND B」を設立し、TBSグループのIP戦略の中核を担っている。

また、株式会社SAND Bが株式会社ゼノトゥーンを子会社化。
※ゼノトゥーンは「アニメで世界をハックする」をミッションに掲げ、クリエイター主導の制作体制と最新テクノロジーを融合させた次世代型アニメスタジオ。
ゼノトゥーン公式サイトはこちら

 

★「SASUKE」を、世界的なIPとしてイベントやフォーマットの輸出。
番組の企画や演出そのものがパッケージとして海外の放送局やイベント会社にライセンシングされる、強力なIPビジネスの成功事例となっている。

 

【日本テレビ】強力なコンテンツ運用と配信・グループ連携

スタジオジブリの子会社化や映画製作など、強力なIPの「保有・運用」で安定した収益を上げる。
また、自社配信サイトや他社プラットフォームへのコンテンツ供給も拡大。

 

★スタジオジブリ
・宮﨑駿監督が制作した『パノラマボックス』をジブリパークで展示
・新作短編アニメーション『魔女の谷の夜』ジブリパークにて上映決定
・IMAX/4K版『魔女の宅急便』『耳をすませば』『借りぐらしのアリエッティ』の海外公開
など多数

 

★アニメ・映画・海外ビジネス展開
・自社技術「AiDi」の「縦型動画切り出し」機能に海外から注目
・ドラマ『ぼくたちん家』が海外のアワードで「最優秀賞」を受賞
・バラエティフォーマット:『あの場所で待ってます』シンガポール版成立
・ドラマリメイク:『Mother』のリメイク数がアジア作品でトップ
など多数

 

★地上波の人気番組『有吉の壁』から派生したIPを活用し、武道館でのコンサートや全国の映画館で作品上映など、番組を起点としたビジネスでも様々な成果を出している。

 

【フジテレビ】IP創出へ経営資源を集中

フジテレビの放送インフラ管理をFMHに移管し、ハードとソフトを分離。
フジテレビは番組制作に集中して自由な発想で地上波放送にこだわらないヒット作を生み出す方針。

IPの創出、制作・ディストリビューション、ファン化、生活者インサイトの取得、次のIP創出へとつなげる「価値創出ループ」を構築する方針を示している。

放送は単なる収益源ではなく、IPを育成し、価値を拡張するための中核機能として再定義。

 

強みとする2つのIPモデルは…

★フランチャイズ型AP創出モデル
例えば…
・ドラマ『コンフィデンスマンJP』→映画、リメイク権販売へ
・ドラマ『踊る大捜査線』→映画、派生作品へと拡張
・アニメ『PSYCHO-PASS』→映画、舞台、派生作品、グッズ等多面展開

 

★総合メディア力をいかしたAPの独自育成エコシステム
「めざましテレビ」で放送中の『ちいかわ』『パペットスンスン』に代表される、国内最大級のヒット拡散力。これらの熱量を高める。

 

【テレビ朝日】ABEMAでの配信や東映とのパートナーシップ

アニメにとどまらず、全てのジャンル(アニメ・スポーツ・音楽・ドラマ・バラエティ)で強いコンテンツ・IPを大量創出。

 

★『週刊少年ジャンプ』(集英社)で連載中の人気落語漫画を『あかね噺』の国内外でのIP展開を推進。

 

★BookLive社原作コミックのアニメ化
ABEMAとの共同プロモーション、「AnimeJapan 2026」でのブース出展や最新技術を活用した限定コンテンツ展開、米国ニューヨーク・ボストンでのスクリーニングイベントの開催、海外公式YouTubeチャンネルの開設などを実施。

 

★ショートアニメを制作・開発
・シンエイ動画グループ制作の「コウペンちゃん」(日曜あさ8時放送中)に続き、2026年秋、当社グループ幹事のショートアニメ2作を放送予定
・キャラクターの認知度向上を図り、IPビジネス拡大を目指す
多目的エンターテイメント空間の創出など、リアルイベント事業を通じてファンの体験価値と収益を両立させる取り組みを強化。

 

★フィギュアスケートなどのスポーツIPをライブ形式で海外展開

 

★地上波 深夜帯改革“アフタープライム大作戦”
22時15分以降に収益性&IP開発に力点をおいた戦略コンテンツをラインナップ。

まとめ

さて、かなりざっくりではありますが、各社のIPビジネスの方針や今後の戦略についてみてみました。
いかがだったでしょうか。

IPビジネスと一言で聞くと「難しそう」と感じてしまうかもしれませんが、普段皆さんが楽しんでいるコンテンツをより収益化していくためのビジネスだと思うと身近に感じることでしょう。

テレビ局が今後生き残るための大切な戦略でもありますから、ぜひいままで興味がなかった方ももっと深掘りしてIPビジネスを学んでみましょう!