声優のマネージャーになるには?仕事内容や給与についてもご紹介

アニメの仕事に携わりたいと考えている方には、アニメ制作や声優の仕事以外に、声優マネージャーになる方法もあります。声優の仕事を陰で支える声優マネージャーになるには、仕事内容や目指す方法などを知っておきたいものです。この記事で詳しくご紹介しますので、参考にしてみてください。


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声優のマネージャーの仕事内容

声優マネージャーの仕事内容は、基本的に芸能人のマネージャーとほぼ同じであり、声優の仕事全般をサポートする役割を担います。スケジュール管理・現場への送迎をはじめ、アニメや映画に関するイベントへの帯同も行います。専属で担当することもあれば、複数の声優を1人のマネージャーが担当する場合もあります。

そのほかにも、声優を売り出し仕事依頼を受けられるようにするため、アニメ制作会社やテレビ局に対して営業活動やマーケティングを行うのもマネージャーの仕事です。仕事のオファーへの対応・出演料の交渉・SNSを活用したプロモーション・メディア露出の内容確認・需要が高い声優の特徴のチェックなど、営業活動は多岐にわたります。

声優本人が心身ともに健康な状態を保ち、スムーズに仕事が進められるよう、マネージャーがサポートすることも大切です。声優の生命線ともいえる喉の調子に気を配り、体調を崩さないよう食事面にも配慮します。仕事だけではなくプライベートの悩みも含めて相談に乗ったり、スケジュールによっては夜遅くまで仕事が入る場合もあります。

マネージャーは、責任を持って体調とメンタルの両面から声優をサポートする仕事であるとともに、マネージャー自身の体力が必要な仕事でもあるのです。

声優のマネージャーになる方法

声優のマネージャーになるには、資格は必要なのでしょうか。また、選択すると有利になる進路はあるのでしょうか。ここからは、声優のマネージャーになる方法をみていきましょう。

声優のマネージャーになるために資格は必要?

声優のマネージャーになるために、必須とされている資格や免許はありません。ただし、マネージャーの仕事のひとつに声優の送迎が含まれるため、普通運転免許を取得しておくのがおすすめです。

日本のアニメ人気が海外にも広がっているため、声優のマネージャーになるには英語が必須だと思っている方がいるかもしれません。しかし、英語圏の声優でなければ、マネージャーは英語ができなくとも問題はありません。

専門学校に通っておくと良い

声優マネージャーになるには、制作プロダクションもしくは芸能事務所に就職するのが一般的です。これらの会社への就職への応募条件として、募集要項に「専門学校卒以上の学歴」と記載されている場合があります。

声優マネージャーとして就職したいのであれば、声優関係の専門学校で勉強し卒業すると有利です。声優の仕事について理解を深められるだけでなく、学校によってはマネージャーを目指す人に向けたコースが設置されているところもあります。声優の現役マネージャーが講師を務めている学校や、就職支援を積極的に行っている学校を選ぶと良いでしょう。

声優マネージャーの働き方

声優マネージャーは、どのような形態で働いているのでしょうか。年収や雇用形態など、マネージャーの働き方についてさらに詳しくご紹介します。

声優マネージャーの年収

声優マネージャーの年収について、はっきりとした統計は公表されていませんが、年収は200万円から300万円ほどとなっています。求人票などをみても、ほぼ同じ水準で記載されているものがほとんどです。

マネージャの仕事量を考えると、高い金額であるとはいえません。マネージャーは専門職ではないため資格や免許が必須ではないほか、声優の需要は景気や流行によって大きく左右されるため、年収はおおよそこの金額で推移しているようです。

担当している声優の人気が高まったり、マネージャー本人のキャリアが上がると、年収アップも期待できます。このため、まずはキャリアを積むことが大切です。

声優マネージャーの雇用形態

声優を含む芸能業界の需要は、景気や世間の流行に左右されやすく、経営が安定しづらい傾向がみられます。このため声優マネージャーは、正社員としてではなく契約社員や派遣社員として、事務所やプロダクションに雇用されているケースが多くあります。なかには、見習い期間のみ契約社員としての雇用で、仕事がこなせるようになると正社員にキャリアアップするという会社もあります。

マネージャー職として新卒で募集するプロダクションはごくわずかです。アルバイトの仕事を通じて下積み期間を経たり、一般企業で働いた後プロダクションへ転職したりする人が一般的です。

マネージャーとして採用されても、すぐにマネージャーの仕事ができるとは限りません。雑用などで現場の仕事を学びながら、一人前のマネージャーになれるよう下積みを行います。

声優マネージャーに向いている人の特徴

声優マネージャーの仕事に向いている人は、どのような特徴を持っているのでしょうか。ここでは、主な特徴を4つご紹介します。

コミュニケーション能力が高い

声優マネージャーは事務所やプロダクション・アニメ制作会社・クライアントなど、さまざまな相手と声優を繋ぐ窓口として仕事をこなします。幅広い職種や世代の人たちと関わるため、高いコミュニケーション能力が必須です。

マネージャーの仕事の態度が悪いと、声優本人の印象にも影響が出てしまいます。声優が前向きに仕事に取り組めるように、交渉や打ち合わせなどをスムーズに行えるコミュニケーション能力を身に付けることが必要です。

もちろん、担当声優に対するコミュニケーションも重要です。マネージャーが声優の心の内を知ることで、今後の仕事の方針を素直に話し合えるようになります。声優の仕事をサポートし、ともに成長していくために、コミュニケーション能力が高い人はマネージャーに向いています。

管理能力が高い

マネージャーの仕事の中でも、特に重要なのがスケジュール管理です。声優の仕事が増えてくると、分刻みでスケジュールをこなすこともあります。実際の仕事の時間だけでなく、移動時間なども考慮した時間設定をするには管理能力が必要です。

マネージャーの管理能力次第で、仕事における信用問題に関わったり声優の評判が下がってしまう可能性もあります。声優が安心して仕事をこなすには、マネージャーの高い管理能力が問われるといっても過言ではありません。

また、仕事で声優が使うナレーション原稿や台本は、現場から事務所やマネージャーに送られてきたものを事前に声優へ渡す場合と、現場で初めて声優が台本に目を通す場合があります。現場で声優が戸惑わないよう、どちらのケースで仕事を進めるのか、事前に先方へ確認しておくことも大切です。

体力・精神力がある

声優マネージャーは、早朝・深夜など声優の仕事に合わせて勤務時間帯が変わるうえ、現場で長時間立ち会ったり地方のイベントに帯同する仕事も多くあります。生活リズムが不規則になりやすいため、常に食事や睡眠に気を配り、マネージャー自身の体調も整えておくことが必要です。

ほかにも、新人声優の営業がうまくいかなかったり、なかなかオーディションに呼ばれない期間が続くと、精神面で大きな負担がかかります。強い精神力を持って前向きに仕事に取り組める人は、声優マネージャーに向いています。

機転が利く

現場に向かう途中で事故に遭遇した、声優の喉の調子が急に悪くなったなど、声優マネージャーが関係するトラブルは多岐にわたります。これらのトラブルは、いつ発生するか予測がつきません。トラブルが発生しても冷静に判断し、臨機応変に対応することで、マネージャー本人や声優だけでなく、事務所やプロダクションに対する評価も上がります。

まとめ

声優マネージャーの仕事は、声優を縁の下で支える力持ちといえます。下積み時代を経て、自分が関わった声優が売れると、何よりの喜びにつながるでしょう。

声優マネージャーを目指している人は、今回紹介した内容を参考にしてみてください。