吉本興業マネージャーの年収はどれくらい?仕事内容となり方も紹介

お笑い芸人のマネージャーになりたいと考えている人のなかには、給与水準がどれくらいか気になる方もいるのではないでしょうか。今回は、芸能事務所のなかでも大手である吉本興業のマネージャーの年収や仕事内容をご紹介します。


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吉本興業マネージャーの年収

吉本興業の新卒募集要項(2024年)によると、大学・大学院新卒者の給与(総合職)は、年棒制で263万6,040円です。賞与は年1回で、3ヵ月分と仮定した場合の年収は330万円程度と予測されます。

吉本興業では固定残業制が採用されていないため、給与額は残業がない場合の金額です。マネージャー職の場合、担当芸人のスケジュールに合わせて動く必要があるため、残業が生じることも多くなる可能性が考えられます。そのため、実際に支給される額は想定より増えるかもしれません。

なお、ほかの大手芸能事務所ではみなし残業代を含む給与体系となっています。

ある芸能事務所における大卒・大学院卒の新卒者の月収は25万5,000円と吉本興業よりも高水準ですが、みなし残業25時間分の固定残業代(4万5,303円)を含んだ金額です。残業代がないものとすると、給与水準は吉本興業とさほど変わりません。賞与は年2回で月収3ヵ月分と仮定すると、年収はおよそ380万円になります。

なお、吉本興業もほかの大手芸能事務所も、賞与には業績が反映されます。紹介した年収はあくまでも目安として留めておいてください。

吉本興業のマネージャーの仕事内容

マネージャーの仕事というと、タレントの側に付いて業務中の身の回りのサポートをするといったイメージを持つ人も多いでしょう。実際に、マネージャーの仕事はタレントが活躍するために必要なサポートを多岐にわたって行います。

ここでは、吉本興業のマネージャーの主な仕事内容について例を挙げて紹介します。

担当芸人の送迎

担当芸人によっては、送迎業務をマネージャーが担当する場合があります。仕事当日には、担当芸人を自宅まで迎えに行き、撮影現場などへ一緒に向かいます。仕事に遅刻しないために、渋滞を避けて現場まで移動できるルートの下調べなども必要になるでしょう。

また、現場で担当芸人が良いパフォーマンスができるようにケアも行います。現場が終了すれば、担当芸人を自宅まで送り届けます。

マネージャーは担当芸人よりも早い時間から行動しなければなりません。近年では公共交通機関などで移動することもありますが、送迎は基本的に付いて回ると考えておきましょう。

営業活動

担当芸人を芸能関係者に売り込む営業もマネージャーの仕事です。担当芸人が売れるかどうかは、マネージャーの営業力にかかっているといわれるほど重要な仕事であるため、やりがいを感じられることも多いでしょう。

営業は、すでに関係者に知られているベテランのマネージャーが担当することが多いものの、売り出し中の芸人については新人マネージャーも営業を行います。担当芸人のイメージを考慮した仕事選択や話題作り、出演に際してギャラの交渉などを行うこともあるでしょう。

現場でのマネージャー経験を重ね、チーフマネージャーとなっていくと、業務の中心は営業活動や企画が中心になります。

担当芸人のスケジュール管理

マネージャーの仕事には、必ずスケジュール管理があります。スケジュールの管理は、単に撮影や現場、取材などの仕事時間だけではありません。当日の食事や移動時間、休みの日程なども含めて行う必要があります。

芸人は地方ロケや劇場ライブなどの仕事もあるため、綿密なスケジュール管理能力が求められます。ダブルブッキングが発生すると関係各所に多大な迷惑がかかるため、細心の注意を払わなければなりません。

なお、マネージャーは複数名の芸人を担当することもあります。担当芸人の業務スケジュールだけでなく、自分自身のスケジュール管理も重要な業務になります。

吉本興業のマネージャーはキツイ仕事か

これから吉本興業のマネージャーを目指したい方のなかには、年収のほかに仕事のキツさについても気になる方もいるのではないでしょうか。

吉本興業に限らず、芸能マネージャーは基本的に激務であることから体力に自信がある人に向いています。

芸能事務所では、内勤者の勤務時間はオフィスタイムの実働8時間で、土日祝日は休日とされることが多いです。

しかし、マネージャー職は例外で、フレックスタイム制や事業場外みなし労働時間制となることが多々あります。実際には担当する芸人のスケジュールに合わせて働くため、週休2日だとしても、土日に休みになることは少ないかもしれません。早朝や深夜まで仕事することもあり、ハードな環境といえます。担当芸人によっては、日本全国はおろか、海外を飛び回るといったケースも少なくありません。

吉本興業では、マネージャー職はフレックス制もしくはシフト制での勤務となりますが、マネージャーひとりで複数の芸人を担当するため、特に多忙といわれています。担当芸人それぞれのスケジュールに対応しなければならないため、激務となるのは必然といえるでしょう。

マネージャー職は責任が重大といった点でもキツイ仕事といえます。マネージャーは芸人をあらゆる面からマネジメントしなければなりません。仕事以外でも担当芸人の相談に乗ったり、ケアをしたりする必要もあるでしょう。

また、トラブルが発生した際には、担当芸人を守り騒動を発展させないことも重要な仕事です。的確な現状分析と素早い対応が求められます。

結果として、芸人のマネージャー職はワークライフバランスを取るのが難しい仕事といえます。公私問わず、仕事を全力で楽しみたい人や本当にお笑いが好きな人でないと続けにくいかもしれません。

とはいえ、吉本興業は大手ということもあり、コンプライアンス体制が整っています。サービス残業しなければならない、自分の時間がまったく取れないといったことはありません。

吉本興業のマネージャーになるには

芸人のマネージャー職は大変な面がある一方でやりがいも大きな仕事です。だからこそ挑戦してみたいという方もいるでしょう。

吉本興業ではマネージャー職を個別採用しているわけではありません。マネージャーになるには、本社での新卒採用枠で採用される必要があります。

吉本興業の新卒採用はコース別エントリーで、次の3つのコースがあります。

・広報部門採用コース(総合職)
・管理部門採用コース(総合職)
・障がい者採用コース(総合職)

いずれも総合職採用となりますが、コースの選択により初任配属が異なります。初任配属以降、適正に応じて配属が変更される可能性はありますが、マネージャーを目指すなら、広報部門採用コースを視野に入れるのがおすすめです。

吉本興業には高学歴のマネージャーも多く在籍しており、なかには東大卒や早稲田卒のマネージャーもいます。とはいえ、採用にあたって学歴が重視されるというわけではありません。

マネジメントにあたって必要な熱意やコミュニケーション力、誠実さ、そしてお笑いが心から好きであるかなども選考に大きく影響します。

しかし、選考の倍率は大手芸能事務所の中でも高く、マネージャー職を目指すのは狭き門と考えておく必要があります。

まとめ

吉本興業のマネージャー職の年収は新卒入社で330万円程度と予測されます。ただし、担当芸人のスケジュールに合わせた稼働になるため体力的・精神的にハードな面があります。

大手芸能事務所のため採用難易度は高いものの、心からお笑いが好きな方やお笑い界を支えたい方にはやりがいのある環境が整っています。業界で仕事をしたいなら、ぜひ挑戦してみましょう。