皆さんは「出囃子」というものを知っていますか?
舞台などに足を運んだ際に、芸人ごとに様々な曲が流れることが気になった方は多いのではないでしょうか。この記事では、お笑い好きのADが「出囃子」とは何か、各芸人が使用している出囃子がどんな曲なのかご紹介します!
出囃子とは?

元々は落語家が高座に上がる際にかかる音楽の事を指す言葉でしたが、最近ではお笑い芸人が舞台に登場する際にかかる音楽としても使われています。
舞台だけでなくテレビ番組でも流れることがありますが、舞台では芸人ごとの持ち曲が流れるのに対し、バラエティではその番組ごとに決まった曲が流れることが多いです。出囃子が流れることで、そのあとのネタへの期待感を高める事が出来ます。
人気芸人の出囃子まとめ(メイン)

①霜降り明星
・出囃子の曲名(アーティスト):「Help!」(THE BEATLES )
・何故この曲なのか:この曲を出囃子にしたのには、結成当時のせいやさんのエピソードが由来していました。せいやさんは霜降り明星結成当時、芸歴がありませんでした。
しかし、相方の粗品さんには芸歴が2、3年ほどあった為、周りから批判されることも多かったようです。
「楽して事務所に所属しやがって」、「何でこんなやつが粗品と」などと言われるうちに居場所がないように感じ、助けてほしいという意味を込めて「Help!」を選んだといいます。
・印象や特徴:せいやさんの実体験が込められているからこそ、切実さが伝わってくる選曲だと感じました。
語りかけるような曲調も印象的で、当時のバックグラウンドを知ると、せいやさんの苦しさや辛さ、「助けてほしい」という思いがまっすぐ伝わってきます。
そして、人気者となった今あらためて聴くと、そんな逆境を乗り越えてきた力強さや勇ましさも感じられ、より胸にグッとくる楽曲ですよね。
②かまいたち
・出囃子の曲名(アーティスト):「イーディーピー 〜飛んで火に入る夏の君〜」(RADWIMPS)
・何故この曲なのか:2人ともかねてからRADWIMPSのファンであったことから、出囃子に楽曲を使用していたそうです!その後X(Twitter)でのやりとりがきっかけで、ボーカルの野田洋次郎と交友関係を持つようになりました。さらに、2019年のM-1後には、野田さん主催の打ち上げが行われたこともあったそうです。
好きだったアーティストの楽曲を出囃子に使い、その縁から実際に交流へとつながっていく流れは、まさに成功を象徴しているようでかっこいいですよね。
・印象や特徴:とにかく勢いのある曲で、その後のネタへの期待感を高めるのにちょうどいい曲だと感じました。曲のイントロの中に余白もあり、程よい緊張感を演出するのにぴったりな曲ですね!
③ちょんまげラーメン
・出囃子の曲名(アーティスト):「Let’s ダバダバ 」(POLYSICS)
・何故この曲なのか:お互いの音楽の趣味があまり合わずに悩んでいたところ、冠ラジオのディレクターさんが「これちょんまげラーメンっぽい!」と選び、それをそのまま出囃子にしたそうです。
・印象や特徴:曲が最初から最高潮に達する程明るい点が、ちょんまげラーメンのハイテンションの漫才と合っていて楽しくなれる曲だなと感じます!
④しずる
・出囃子の曲名(アーティスト):「マシマロ」(奥田民生)
・何故この曲なのか:以前の吉本興業では、ルミネの劇場に出演できるようになるまで、芸人ごとの個別の出囃子を設定できなかったそうです。
そのため、当時劇場全体で流れていた奥田民生さんの楽曲を、そのまま出囃子として使うことに決めたといいます。
さらにその曲は、池田さんが高校時代に唯一カセットテープに録音して聴いていた思い出の楽曲だったことから、「ちょうどいいのでは」と決まったそうです。
エピソードを知ると、より愛着や特別感のある選曲に感じますよね。
・印象や特徴:ギターサウンドとその間にある余白が、舞台上でスクリーンに「しずる」と映し出される様子を彷彿とさせ、出囃子にぴったりな曲と感じます。
⑤アキナ
・出囃子の曲名(アーティスト):「纏」( ET-KING)
・何故この曲なのか:元々組んでいたソーセージというトリオからアキナになる際に「また1年目の子たちと同じように劇場勝ち上がっていかなあかんのか」と思った時に「ここから上がっていくぞ」という気持ちを込めてこの曲をを選んだそうです。
・印象や特徴:これまで紹介した曲とまた違うヒップホップ調のかっこいい曲で、出囃子が鳴るだけでノリノリになってしまうような印象です!
⑥チョコレートプラネット
・出囃子の曲名(アーティスト):「Temperature」(ショーン・ポール)
・何故この曲なのか:とにかくかっこいい曲で登場したいという思いがあったようです。
また、当時アジアンテイストを取り入れたレゲエが流行っていたことも背景にあるとのことでした。
ただ、コントをやるうえでこのような曲調の出囃子が鳴ると、お客さんが手拍子をしてしまったりとコントに支障が出ることから、本当は変えようとしていたという裏話がありました(笑)
・印象や特徴:今回紹介する中で唯一コント師での出囃子です。ご本人談にもあるように、このようなレゲエの曲調のあとに全然関係のないコントが行われたら逆に笑ってしまいそうですね。
⑦男性ブランコ
・出囃子の曲名(アーティスト):「夢見るシャンソン人形」(フランス・ギャル)
・何故この曲なのか:大阪にいた当時、同期とショッピングモールへ出かけた際に流れていた楽曲を聴き、「これ、男性ブランコっぽいよね」と言われたことがきっかけで、「じゃあこの曲を出囃子にしよう」と決めたそうです。
・印象や特徴:オシャレで、二人の落ち着いた雰囲気にとても合っていると感じました。個人的には、ジューシィ・フルーツの「夢見るシェルター人形」という曲が好きだったので、これが原曲だったのか!と驚く部分がありました。
なぜ芸人は出囃子にこだわるのか?
何故芸人は出囃子を吟味し、こだわるのでしょうか?
それは、出囃子がその後のネタへの期待感を高め、コンビの雰囲気を一瞬で直接伝える重要な役割を担っているためです。
会場が温まることでネタへの没入度も一気に変わりますし、そこに一役買っているのです。
また、芸人のキャラクター付けになるという側面もあります。
選曲によって、このコンビらしいなと思える曲もあれば、なんでこの曲なんだろうというギャップを生むこともできます。
登場前から様々な印象付けができる出囃子は、舞台の完成度においても重要な役割を果たしていますね!
お笑い好きAD的おすすめ・注目ポイント

テレビ番組では著作権等の都合上、各コンビの出囃子が流れる機会はそこまで多くありません。
その一方で、番組ごとに専用の出囃子が設定されていることも多く、そこに番組ならではの特色が感じられるのも面白いポイントですよね。
特に思い浮かびやすいのが、M-1グランプリです。Fatboy Slimの「Because We Can」が流れると、「M-1が始まった…!」と一気に気持ちが高まってきますよね。
こうした“番組ごとの出囃子”に注目してみても面白いかもしれません!
また、出囃子に着目したライブとして、「爆音漫才選集」というライブが開催されていました。このライブでは、出演コンビが普段流している出囃子とは別の楽曲を選び、”爆音”楽しめるというユニークな内容になっています。
普段とは違う一面を感じられる、特別感のあるレアなライブですよね。こちらは大好評につき、今年秋ごろの全国行脚が決まっています。気になる方はぜひ足を運んでみてください!
まとめ
出囃子は、芸人の個性をより活かすことができる影の立役者です。
必ず知らなくてはいけない知識ではありませんが、知っていると舞台観劇がより楽しめること間違いなしです!
見ていくうちに、出囃子が鳴っただけでどの芸人が出てくるかわかるようになるのも楽しいと思います。今後の観劇の際に是非意識してみてください!
