女性ADの現状は?メリットやデメリット、活かせる強みを紹介!

テレビ業界に興味がありADとして働きたいと考える女性もいるのではないでしょうか。ADが活躍するテレビ業界で、女性ADとして働くことが不安という人もいると思います。 今回は女性ADの仕事内容や収入、女性がADになるメリット・デメリット、職場選びのポイントについて紹介します。


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女性ADの現状や仕事内容とは

ここではテレビ業界における女性ADの現状や仕事内容、女性ADとしての強みや収入について紹介します。

女性ADの現状

テレビ業界は女性よりも男性の方が多い業界です。しかし、職種によって比率は異なり、ADに関しては女性も多く活躍しています。

特に働き方改革や女性の活躍が推進されている昨今において、女性のADはさらに増えている状況にあります。

また、番組のジャンルによっても男女比率はさまざまです。例えばバラエティ番組であれば、ADの上位職であるディレクターは男性の比率が多くなっています。一方で、情報番組であれば男性Dと女性Dの比率は5:5、もしくは女性の方が多いといわれています。

また、業務の忙しさも番組によって異なります。特に総合バラエティ番組などは企画が多彩で仕込みに手間がかかるため忙しくなりがちです。一方、バラエティ番組の中でも教育番組は比較的落ち着いている傾向にあります。

女性ADの仕事内容

ADの仕事内容は、基本的に男女同じであることが多いです。

ADの仕事は多岐にわたり、企画会議の準備、資料印刷や番組に関するリサーチ、ロケハン(ロケ先の選定・確認)など、さまざまな業務があります。多様な業務を同時進行させるスタイルで、番組や状況によって臨機応変に対応しなければなりません。

業務の中には、女性ADだけに任されるような仕事もあります。例えば、女性アイドルグループの大部屋楽屋へ「本番〇分前です!スタジオ入りお願いします!」といった呼び込みです。

万が一、女性の演者が楽屋で着替えていた場合、異性が入ってくることで不快な思いをさせてしまうこともあります。そのため同性同士である女性ADに任されることが多いです。

女性ADの強み

女性は共感性に長けた人や細やかな気配りができる人が多い傾向があるといわれています。

ADの働く現場はさまざまなスタッフが関わり、場合によって忙しさから思いつめた空気になりやすいです。そのため、相手の立場や気持ちを汲み取り配慮や思いやりのある行動をとれる女性の存在が、円滑なコミュニケーションやメンタルケアにつながることもあります。コミュニケーションが求められる現場において、女性ADの気配りや共感性は強みとなるでしょう。

また、女性の脳は男性と比べてマルチタスクに向いているとされています。ADの仕事は、多様な業務を同時にこなすことを求められることが多いです。複数の仕事を円滑に処理できる面も女性ADの強みといえるでしょう。

女性ADの収入

ADの収入は、性別にかかわらず同程度だといわれています。収入は250〜500万円程度が目安です。雇用形態などで収入に幅があります。

ADの雇用形態は、一般企業などと同じように正社員や派遣社員、アルバイト、パートタイマーなどさまざまです。雇用形態によって福利厚生にも差が見られます。

女性がADになるメリット・デメリット

ここまで女性ADの現状について紹介してきました。ここでは女性がADになるメリットやデメリットについて見ていきましょう。

メリット

メリットのひとつは、服装やヘアスタイルが基本的に制限されないことです。ただし、ロケや収録中のADは動き回らなくてはならないため動きやすい服装が適切です。あわせて、映像に映りこんでも目立たない服装にする必要があります。

このように状況に合わせて服装を選ぶ場合もありますが、厳しいマナーは求められません。一般企業などと比べると、比較的自由におしゃれを楽しめます。

また、学歴に専門卒以上は必要なものの、学歴にこだわらず積極的にADを採用しているケースも多いです。番組制作には資格が不要な点や、人手不足、少子化、派遣会社の場合は出向先へ社員が移籍した際の社員の再補充などが理由として挙げられます。

人材不足、かつ映像制作の仕事は実力主義な面もあるため、経験や実力によってさまざまな仕事を任せてもらえる可能性もあるでしょう。

デメリット

女性がADとして働くうえで、労働時間の面でデメリットを感じることがあるでしょう。スタジオ収録の直前などには、仕事を詰め込むことも増え、労働時間が長くなる傾向にあります。

番組制作が優先されるためプライベートは二の次になりがちなのがADの実情です。大手の番組制作会社など、代わりの人員がいるような場合はプライベートの時間を確保できる可能性があります。しかし、人材が不足している制作会社や理解が得られない職場だとプライベートとの両立は厳しくなります。

結婚後に子育てや家事との両立を図りながら仕事をしたいと考えている人には、ADの仕事環境が厳しいと感じることも少なくありません。そのため、ディレクター志望の女性ADは、ディレクターとして数年のキャリアを積み、自分に裁量がある立場になってから出産するケースが多いです。

また、制作会社にもよりますが、給料が安くボーナスも出ないといったこともあります。番組制作の技術不足なADは年数関係なくほぼ一定の給料です。

映像制作が好きで仕事として携わり続けたいという気持ちがないとデメリットに感じる部分も多いかもしれません。

ADになりたい女性が職場を選ぶポイント

テレビ業界と一口に言っても様々な職場があり、女性ADの働きやすさもそれぞれの職場で異なります。それではADとして女性が働きたい場合、どのような点に注目すれば良いのでしょうか。職場を選ぶ際のポイントを紹介します。

女性が活躍しているか

ADから制作現場を取り仕切るディレクターや番組制作における総合的な責任者であるプロデューサーを目指したいと考える女性もいると思います。キャリアアップを目指すなら、女性Dや女性Pがいるかも確認しておきましょう。

テレビ業界は男性が多い傾向にあるものの、女性の割合も徐々に増加してきています。女性ディレクターや女性プロデューサーがいる職場なら、すでにロールモデルが存在していて女性でもキャリアアップできる下地があるといえるでしょう。

ADとしての経験を積み、番組制作の実力をつけていけばディレクターやプロデューサーになれる可能性もあります。キャリアアップを目指したい人が職場を選ぶ際は、女性Dや女性Pの存在もチェックしておきましょう。

希望の雇用形態で働けるか

女性がADとして働くデメリットにプライベートとの両立のしにくさを取り上げましたが、その程度は職場によります。制作会社の中には、子どもの突発的な体調不良による欠勤などに備えて人員を確保できる仕組みを整えている制作会社もあります。

特に、女性の場合はライフステージに合わせて働き方を見直したいといったニーズもあるでしょう。正社員からパートに変更できるなど、ライフステージに合わせて希望の雇用形態に変更できるかも確認しておくと良いです。

また、働きながら子育てを考えている人は、産休や育休の取得率や復帰率、福利厚生などから、どのような職場環境であるかを事前に確認しておきましょう。

まとめ

男性ディレクターが多いテレビ業界ですが、少しずつ女性ADも大幅に増えてきている状況です。制作会社によっては、女性ディレクターや女性プロデューサーが現場を指揮しているケースもあります。

女性ADとして働きたい場合は、メリット・デメリットをはじめ、ADの特徴を把握したうえで職場環境もチェックしておくと良いでしょう。