テレビADが語る!バラエティ番組の楽しいところ・お仕事事情とは?

なかなかお仕事の詳細が出てこない『テレビ業界』 映像制作の技術を持つ人材の需要は、テレビ以外にもYouTubeやネット番組、Netflixなどの動画配信系サービスの登場で日に日に高まっていることもあり、番組制作の現場での...


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なかなかお仕事の詳細が出てこない『テレビ業界』

映像制作の技術を持つ人材の需要は、テレビ以外にもYouTubeやネット番組、Netflixなどの動画配信系サービスの登場で日に日に高まっていることもあり、番組制作の現場でのキャリア形成を希望する人が増えています。

※実際にテレビ番組以外を制作しているのは、元テレビマンという現状も関係しています。

しかし、実際にそこで働く人々は守秘義務などがあり、実情に関して詳しく語る人はあまり多くありません。

今回は、そんな今注目されている映像制作の現場(テレビ)の「楽しいこと」や「やりがい」を、実際に番組制作をしているADさんの実体験を例に出しながらご紹介します!

そもそも、テレビADは何をしているの?

テレビ業界のAD(アシスタントディレクター)は、ディレクターの企画案を基に取材先をリサーチしたり、ロケの仕込みや編集作業の立ち合いまで、番組制作の幅広い業務をフォローするポジションです。

詳細はテレビ番組制作の裏方「AD」の仕事内容を徹底解説!をご参照ください。

テレビADが語る! 【番組別】バラエティ番組の楽しいところ・お仕事3選

バラエティ番組と一口に言っても、様々なジャンルが存在します。なので今回はバラエティ番組の中でも人気な3番組のことをご紹介します!

最新情報をお届けするバラエティ番組のAD Aさんの場合

①「話題の最新スポットへ『取材』という名目で一足先にお邪魔できた!」

これはテレビ業界あるあるですね!

番組の内容によって、ロケで様々な場所を訪れているのを目にするかと思います。これは実際に、ディレクターやAD、AP、カメラマン、音声、照明、演者などが現場に赴いて撮影をおこなっており、ADはおおよそ月2〜3回のロケを担当することになります。

Aさんの担当する番組は「最新情報をネタにする番組」なので、自ずと行き先もオープン前の話題になっているスポットや、番組の視聴者層に人気の飲食店等が多くなります。

もちろんお仕事としてお邪魔しているので、しっかりと真面目に業務をこなしますが、心の中では「まだ一般公開されていない場所を見られて嬉しい…!!」「プライベートでも絶対に行こう」「OA後の反響が楽しみだな~!」なんて考えていることも!

 

②「最新グルメの特集を担当した際、インサート撮影(飲食物だけ別撮りをしたもの)をおこなったときは、撮影後にスタッフで全部美味しくいただける!」

疑う方がいらっしゃるかもしれませんが、飲食物の映像と共にテロップで出てくる「スタッフが美味しくいただきました」は本当に美味しくいただいています!

1回に何品も撮影することが多いので、ディレクターやAD、カメラマン、照明のみんなで、お腹をパンパンにしながら撮影作業をするなんてことも。

「食べることが好き」「いっぱい食べられます!」なんて方は、向いているかもしれませんね♪

 

「スタジオ班」を担当する音楽番組のAD Bさんの場合

※音楽番組には大きく分けて「スタジオ班」と「VTR班」の2つがある。

①「日々地味な業務は多いが、その分収録ではアーティストのパフォーマンスを間近で感じることができる!」

音楽番組の担当といっても、大まかなジャンルとしては「バラエティ番組」に分類されるため、日々の業務は一般的なバラエティ番組の制作方法と変わりません。

なので、スタジオの運営をメインでおこなう「スタジオ班」担当のBさんは、バラエティ番組のスタジオ運営方法で業務を行っています。

スタジオ収録には、フロアをまわすフロアDや演者のケアをおこなうP以外に必ずADもスタジオに入って、円滑に撮影が進むように尽力しています。

その際、業務の合間でアーティストのパフォーマンスを垣間見たり、花吹雪などの特効を担当することになった際に「自分は、業界の最前線で頑張っているなぁ…✨」という充足感を感じることができるかもしれませんね。

 

②「恐ろしいくらいに幅広く音楽に詳しい同僚と、音楽の魅力を伝える仕事ができる!」

音楽番組は人気の番組ジャンルということもあり配属されるのは至難の業ですが、現場で活躍するスタッフは『映像制作』『音楽』の両方に特化している傾向があります。

『映像制作』の場合はもちろん「どのようにキャリアアップをして、どんな番組を制作できるスタッフになりたいか」が軸になっています。

アーティストの支えかたは、音楽レーベルに入ってサポートするのが最も直接的な方法ですが、テレビ番組を通して音楽の魅力を伝えたいと思う人は、音楽が好きな気持ちと同じくらいに映像制作の現場でどのように大成してゆきたいか、しっかり考えをかためる必要があると言えます。

 

『音楽』の場合は、「(不特定多数の視聴者が楽しむ番組を制作する立場ということもあり、)様々なジャンルで人気のアーティストに詳しい傾向」にあります。

もちろん、マイナーなアーティストに詳しい方もいらっしゃいますが、テレビはあくまでも「多くの方々に視聴してもらわなければならない」ものなので、大衆から一定の支持があるアーティストへの造詣の深さの方が需要があると言えます。

「マイナーなアーティストを人気にしたい」と考えている方は、大衆に見てもらえるような画期的な番組企画を考案したり、「特化型系番組」が多いネット番組などに挑戦しても良いかもしれません。

 

スポーツの魅力を伝えるスポーツバラエティ番組を担当するAD Cさんの場合

①「ゲストのサッカー元日本代表選手へ、サッカーボールをパスした!」

サッカーを長年やっていたCさんは、元日本代表サッカー選手をゲストに招いたミニゲーム企画内でボール出しの役に抜擢され、幼いころから憧れていた選手にボールを何本もパスするという夢のような時間を過ごしました。

これは運動音痴なスタッフには務まりませんし、日々の業務を頑張っていたCさんを見守っていた番組スタッフの粋な計らいだったのかもしれませんね。

このように「自分の得意」が突然役立つ可能性があるのがテレビ業界です。

「余ったお餅の活用企画」があれば、料理が得意なADさんが担当に抜擢されるかもしれませんし、「野球選手の紹介VTR」の担当になれば、投球の種類を見分けられる野球好きなADさんが活躍するかもしれません。

このように、テレビ業界は普通のお仕事では感じられないような、特別な経験をしたり、予想外な活躍ができる業界といえます。

 

②「スポーツの祭典に合わせて、番組一丸となってその祭典を盛り上げる企画に従事できた」

テレビ番組は「大衆が気になる情報」を取り上げる傾向にあるので、国別対抗戦のスポーツの祭典などは一緒になって盛り上げる立場になります!

「スポーツの素晴らしさを広めたい」「映像業界で映像制作の技術を身に付けたい」という方には、最高な現場かもしれませんね✨

 

まとめ

いかがでしたでしょうか? テレビ番組を見ていて「スタッフの人、いいな✨」と分かるような業務内容や、業界人ではないと分からないような意外な業務まで、幅広くご紹介しました。

業界人は、このように番組制作の技術を日々磨きながら、楽しみながら勤務しています。

テレビ業界(番組制作)で勤務するための資格は特に必要無く、新卒の場合は大卒や専門卒の方々、中途では様々な業界経験者が毎年テレビ業界に飛び込んで来てくれます。

 

少しでもテレビ業界に興味が出た方は、気軽に番組制作会社などの企業説明会にご参加してみてはいかがでしょうか?