放送作家に向いている人とは?求められるスキルや放送作家のなり方

テレビ番組などの制作に携わってみたいと考えている人の中には、放送作家を目指す人も少なくありません。放送作家は番組の進行やセリフを支える台本作成を担う重要なポジションです。しかし、放送作家にはどんな人が向いているか分からない方もいるのではないでしょうか。 本記事では、放送作家に向いている人とそうでない人の特徴や、放送作家に必要なスキルについて紹介します。


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放送作家に向いている人の特徴

放送作家を目指すうえで、放送作家に向いている人の特徴を把握しておくことは重要です。放送作家に向いている人の代表的な特徴として、次のようなものが挙げられます。

インプットが好き

放送作家はテレビ番組だけが専門ではありません。中には、CMや商品企画を考えたり、ラジオ番組の制作をしたりと様々な場面で活躍しています。そのため、テレビだけでなく、さまざまな事柄に興味をもち、世の中の流行を常にインプットしておく必要があります。

ネタの引き出しが多いほど、放送作家としての活動の幅も広げられるため、インプットが好きな方は放送作家に向いているといえます。

また、テレビ番組を制作するうえではテレビが好きであることは大前提です。放送作家の収入は、必ずしも安定しているわけではありません。報酬だけが目的になると、モチベーションを維持できないことがあります。テレビが好きであれば、たとえ収入が不安定であったとしても、放送作家を粘り強く続けることもできます。

他人を楽しませるユーモアがある

他人を喜ばせたり、場を盛り上げたりするのが得意な人も放送作家に向いているといえます。

制作する番組にもよりますが、一般的にテレビ番組は視聴者を楽しませることが第一です。視聴者の満足度が上がると、視聴率の向上も期待できます。そのため、面白さの根幹である台本を担う放送作家には、人を楽しませるユーモアが必要になります。

プレゼンテーションが得意

放送作家にはプレゼンテーション能力も求められます。考案した企画が採用されるためには、プロデューサーやディレクターに企画の魅力を伝えきる必要があります。企画のコンセプトや、企画を実現させるために必要な要素などを分かりやすくプレゼンする必要があるのです。

物事を限られた時間内で説明するスキルや共感を得る話し方など、頭の中にあるイメージを言語化するスキルが放送作家には求められます。

また、放送作家には表現が必要だと思われがちですが、番組において実際に表現するのは出演者や演者です。そのため、放送作家に表現の上手さが必ずしも必要ということではありません。なかには芸人に向いていなくて、放送作家に転身した方もいます。

放送作家に向いていない人とは

放送作家は、企画や番組台本を0から創り出す仕事です。そのため、企画やアイデアを考えることが苦手な方は放送作家に向いていないといえます。

ただし、自分で企画を考えるのが得意であっても放送作家に向いていない人がいます。それはネガティブ思考の人です。番組制作においては、自分の考えた企画が必ずしも採用されるわけではありません。

その際、ネガティブ思考な人は企画が通らないことで、必要以上に自分を責めてしまう可能性があります。そのようなケースでは、心身ともに苦しくなり、放送作家を続けるのが困難になることもあります。

放送作家に求められるスキル・素養

ここまで、放送作家に向いている人と向いていない人の特徴を紹介しました。

放送作家に向いている特徴に当てはまるからといって、必ずしも放送作家になれる、また放送作家として成功できるとは限りません。放送作家向きの資質に加え、放送作家になるためのスキルや素養が必要です。

放送作家に求められる代表的なスキルや素養として、次のようなものがあります。

発想力

放送作家は、0から企画を創り出していく必要があります。基本的に、既存の企画と似通った企画が採用されることはありません。そのため、面白い企画を考えるための発想力が必要です。世間が求める斬新な企画を出すには、世間の流行や面白いことへ常に興味を持ち、アンテナを張っておく必要があります。

プレゼン力

これまでも紹介しましたが、放送作家に求められるプレゼン力とは自分の企画を分かりやすく伝えるスキルのことです。放送作家が頭の中でイメージした企画は、思い描いているだけでは番組になりません。

番組制作に関わるプロデューサーやディレクターに、企画のコンセプトやポイントを分かりやすく伝える必要があります。そのためには、頭の中で思い描いているアイデアを魅力的に伝える力やプレゼン力が重要だといえます。

人前でプレゼンする機会を通して経験を積むなど、プレゼン力を磨く努力が必要です。

体力・精神力

制作現場で働く人には体力や精神力が必要ですが、放送作家にも同様のことがいえます。

放送作家が出した企画は、必ず採用されるわけではありません。出した企画書のほとんどがボツになることもあります。企画が採用されるまで、より多くの企画を作成することが求められるため、諦めない精神力が必要です。

体力や精神力が必要なのは、放送作家として成功した後も同じです。放送作家として売れっ子になると、複数の番組を担当できるようになります。複数の企画を並行して作成する体力と精神力が必要です。

文章力

放送作家は、多くの台本を書く必要があるため文章力が必要となります。番組の出演者が何気なくしゃべっているように見えても、その言葉には台本の意向が反映されています。このように番組のセリフを支える台本を作成するには文章力が求められるのです。

台本としての内容ももちろんですが、企画書の場合も番組のコンセプトや内容を正しく伝えなければなりません。作った台本は番組制作に携わる出演者やスタッフなど、多くの人が読みます。立場や役割の違う方たちが、すぐに番組制作に取り掛かれるように誰でも理解できる台本を作成することが必要です。

文章力を身に付けるためには、多くの作品を読んだり、積極的に台本や企画書を書く練習をしたりするなど、日々の努力が不可欠です。

人間力

人間力とはコミュニケーション能力や、その人と一緒に仕事をしたいと思わせる魅力などの総合的な能力のことです。

放送作家は、関係者やスタッフと打ち合わせをしたり、会議をしたりする必要があります。そこで、一緒に仕事がしたいと信頼されるには人間力が大切です。

企画会議の前までに、前の会議で「案出しをしてほしい」と言われたもの、いわゆる宿題や日々の連絡をマメにとるということを繰り返すことも重要です。

人としての信頼を得られ、放送作家として認められるようになります。

まとめ

放送作家に向いている人には「テレビが好き」「他人を楽しませるユーモアがある」「プレゼンテーションが得意」といった特徴があげられます。

ただし、放送作家に向いているからといって、必ずしも放送作家になれる、また放送作家で成功できるとは限りません。放送作家に向いているということだけでなく、放送作家になるための「発想力」や「人間力」などのスキルや素養が必要です。放送作家を目指すなら、これらのスキルや素養を身に付ける日々の努力が重要となります。