エンタメ業界は広く、希望する仕事の内容も様々です。その中でも変わった印象のある舞台業界。映画のように気軽に観にいくのも難しいですよね。しかし「舞台について知ってみたい!」という方はいらっしゃるのではないでしょうか。今回はそんな初心者向けに舞台の定番から最新情報までご紹介します!
劇団四季
ミュージカルからストレートプレイまで、年間3000回以上の公演を行う日本を代表する劇団「劇団四季」。全国で様々な公演を行っており、現在だと『アナと雪の女王』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『恋におちたシェイクスピア』『アラジン』『美女と野獣』などを同時進行している超大手の劇団です。

1953年設立のかなり歴史ある劇団ですので、組織体制もしっかりしている印象ですね。テレビ局の部署と少し被る部分も感じます。
創立者である浅利慶太氏が考案した「劇団四季メソッド」と呼ばれる独自の演技法が確立されていることや、全国に専用の劇場を持っていて1つの演目をロングラン公演できることも劇団四季の強みです。
新卒採用も行っていますので、気になる方はぜひ挑戦してみましょう!
劇団☆新感線
1980年11月、大阪芸術大学舞台芸術学科の4回生を中心に大阪で旗揚げ。現在は東京を拠点に、人気俳優を客演に迎えるスターシステムによる大規模興行を行う。主宰はいのうえひでのりで、歌舞伎や時代劇をモチーフにした独自の作風が特徴です。
看板俳優には古田新太や橋本じゅん、高田聖子など個性派俳優が在籍しています。
2025年の活動としては、劇団☆新感線45周年興行・秋冬公演 チャンピオンまつり いのうえ歌舞伎『爆烈忠臣蔵~桜吹雪THUNDERSTRUCK』が10月に公演。この舞台には、古田新太、橋本じゅん、高田聖子、粟根まこと、羽野晶紀、橋本さとし、小池栄子、早乙女太一 、向井理など、舞台に詳しくない人でもわかるような俳優陣が出演します。
人気作を映画館で上映もしており、現在、劇団☆新感線44周年興行・夏秋公演として博多・東京・大阪で上演した『バサラオ』、『薔薇とサムライ2-海賊女王の帰還-』Dolby Cinemaを上映中。
また、2025年劇団☆新感線45周年興行・初夏公演 いのうえ歌舞伎【譚】Retrospective『紅鬼物語』も劇場上映が決まっています。こちらは元宝塚歌劇団花組トップスター・柚香光が退団後初の舞台で登場したことでも話題になりました。さらに、劇団☆新感線へ7年ぶりの凱旋となる鈴木拡樹をはじめ、多彩な俳優陣が一堂に会しました。
劇団公演の製作および一部劇団員のマネジメントは株式会社ヴィレッヂが行っています。また、ヴィレッヂでは舞台部門として、近年では『劇団☆新感線』以外に、『劇団、本谷有希子』の制作や、プロデュース公演、若手企画支援を行っています。
劇団☆新感線は、株式会社ヴィレッヂで採用を行っており、演劇の制作や撮影、俳優マネジメントについてもこちらで行っているようです。新卒採用は残念ながら見つけられませんでしたが、未経験歓迎での中途採用サイトへの掲載も過去にあったようなので、入社できる可能性もあります。
興味がある方は公式サイトをこまめにチェックしてみましょう!

宝塚歌劇団
知らない人はいないと言っても過言ではない宝塚歌劇団。その大きな特徴は未婚の女性だけで構成されていることです。また、花組、月組、雪組、星組、宙組の5つの組があり、ダンスが強い組や、華やかさを得意とした組などあり、ファンの中ではそれぞれ好きな組などがあるようです。
ファンの応援の仕方も独特の文化があり、公演期間中は、団員の入り待ちや出待ちが行われたり、ファンクラブが組織されたりするとのこと。出待ち入り待ちが許可されているのは意外ですが、ファンが手紙を直接渡したり、認知してもらえたりといった楽しさがあるようです。
宝塚も本拠地である「宝塚大劇場」(兵庫県)や、東京の「東京宝塚劇場」など専用の劇場を持っています。
また、宝塚大劇場にはチャイルドルームという託児施設まで用意されており、お子さんを預けて観劇することも可能です。子育てによって観劇に足を運べなくなってしまうということはよくある話ですが、これなら安心ですね!宝塚は親子でファンという話もよく聞くのでこのようなサービスが支えている文化なのかもしれません。
帝国劇場(東宝)
東宝は映画のイメージが強いですが、帝国劇場の運営も行っています。『レ・ミゼラブル』『ミス・サイゴン』『エリザベート』『モーツァルト!』など、世界的に有名な作品を上演していることが特徴です。
また、近年は日本の名作『SPY×FAMILY』『デスノート THE MUSICAL』もオリジナルミュージカルとして力を入れています。出演者は特に決まっておらず、作品ごとに俳優がキャスティングされるシステムです。
最近の大ヒットといえば『舞台 千と千尋の神隠しSpirited Away』でしょうか。2022年3月、東宝の製作、スタジオジブリの協力のもと、『レ・ミゼラブル』オリジナル版の潤色・演出を担い、『ナイツ・テイル -騎士物語-』や『ダディ・ロング・レッグズ』など演劇史に残る名作を生み出してきた英国ロイヤル・ シェイクスピア・カンパニーの名誉アソシエイト・ディレクター、ジョン・ケアードの翻案・演出により、舞台『千と千尋の神隠し』の世界初演が東京・帝国劇場で開幕しました。
現在はロンドン、上海と海外公演が続き、韓国での公演も決定しています。

その他
ほかにも有名な舞台はたくさん!例えば現在TBS赤坂ACTシアターで舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』が公開中ですが、これはTBSテレビ、ホリプロ、ATG Entertainment Limitedという3社が主催しています。
また、明治座では2025年12月、堤幸彦監督の演出で『忠臣蔵』が公開予定。上川隆也、藤原紀香、立石俊樹、藤岡真威人、高橋克典など豪華キャストで描く令和版『忠臣蔵』ということで、こちらも要チェックですね!
まとめ
舞台の世界は、劇団四季や宝塚のような定番から、2.5次元や海外作品の舞台化まで本当に幅広く、会社名・劇場名・作品名など切り口もたくさんあります。思ったより調べやすく、「こんなのもあるんだ!」という発見が多かったりもします。
就活的にも、舞台を知ることは業界研究の入口になります。舞台そのものの魅力を楽しみながら、「どんな組織が関わっているんだろう?」という視点で見ていくと、自然とエンタメビジネスの理解も深まります。
ここで興味をもってくださった方はぜひ、舞台の世界をもっと知り、多様なエンタメに触れてみてください!
