今回は、「Vtuber事務所に入りたい」「有名事務所の特徴を知りたい」と考える方向けに、大手Vtuber事務所の一覧と特徴を徹底比較してみました。所属のメリット・デメリットや収益化の仕組み、オーディション情報までわかりやすく解説します。Vtuber業界を志望する就活生にとっても、役に立つ内容になっているので是非参考にしてみて下さい。
【この記事で分かること】
・大手Vtuber事務所(にじさんじ/ホロライブ/STPR/Neo-Porte/774inc.)の特徴と所属Vtuber・事務所所属のメリット・デメリット、収益化の仕組み
・オーディションの流れと対策、選び方のチェックポイント
・個人勢との違いや注意点
Vtuberとは?なぜ事務所が必要なのか
Vtuberとは、「バーチャルYouTuber」の略でアバターを使った配信者のことを指します。Vtuberは、機材さえそろっていれば誰でも始めることができます。そのため、個人でVtubeを行う人が増えてきており、ライバルが多いため動画の益化・活動拡大が難しくなってきているのが現状です。
事務所所属の場合には、事務所によって機材の提供、運営のサポート、案件の獲得、事務所内でのコラボなどで知名度のアップといった手厚いサポートを受けデビューすることができるメリットがあります。
事務所非所属は自由度が高くいつでも始めることが出来るが、リスクが大きいというデメリットもあるため、デビューや成功に向けて手厚いサポートがある事務所所属の方が安定はするかもしれません。
記事の後半では具体的に事務所所属と事務所非所属についてのメリット・デメリットをまとめていますので、そちらも参考にしてみて下さい。

Vtuber事務所の収益化の仕組み
Vtuberが活動を続けていく上で避けて通れないのが「収益化」です。配信プラットフォーム上での直接的な収入に加え、企業案件やグッズ販売など多角的なビジネスモデルが存在します。ここでは、事務所に所属することでどのように収益化の幅が広がるのかを整理します。
YouTubeスーパーチャット・メンバーシップ
YouTubeのスーパーチャット(投げ銭)やメンバーシップは、Vtuberにとって最も身近な収益源です。個人勢でも利用可能ですが、事務所所属の場合は初期から多くのファンを獲得しやすく、高額なスーパーチャットや安定した会員数につながります。また、事務所が配信環境を整備してくれるため、安定した配信が可能になり、長期的に収益を積み上げやすいのが強みです。
企業案件・スポンサー収益
大手事務所に所属する大きなメリットのひとつが「案件の獲得力」です。個人Vtuberでは難しい広告出演やタイアップ案件、企業の公式アンバサダー起用など、事務所の営業力を背景に受けられるチャンスが増えます。特に「ホロライブ」や「にじさんじ」はグローバル展開を進めており、国内外のスポンサー案件を抱えているため、安定的な副収入につながる仕組みが整っています。
グッズ販売・ライブイベント
Vtuberが大きな収益を得られるのは、オンライン配信だけでなく「グッズ販売」や「ライブイベント」によるものも大きいです。事務所に所属すれば、公式グッズやCD、アパレル展開が行えるほか、3Dモデルを活用した有観客ライブやフェスにも出演可能です。これらは制作費や会場手配など個人では難しい領域ですが、事務所の企画力と資本力があるからこそ実現できます。結果として、ファンとの接点が広がり、継続的な収益の柱となります。
このように、Vtuber事務所は投げ銭や広告収入にとどまらず、案件、物販、イベントまで多角的に収益を確立しています。
また、就活生にとっては、こうしたモデルを理解することが「なぜVtuber業界が成長しているのか」「どのような仕事に携われるのか」を知る手がかりになります。
つまり、この業界を目指す人にとって収益化の仕組みを知ることは、キャリア選択や企業研究の第一歩になるのです。
人気Vtuber事務所まとめ【比較表あり】
Vtuberになるための最初のステップとして、自分に合った事務所の選択をする必要があります。そこで、2025年最新の主要Vtuber事務所を、所属タレント・特徴・オーディション情報を基準にまとめました。
| 社名 (HPリンク) |
代表的なVtuber | 特徴 | オーディション情報 |
| ANYCOLOR株式会社 | 葛葉、叶 | 大型イベント、海外展開、所属人数の多さ | 定期開催 |
| カバー株式会社 | 兎田ぺこら、白上フブキ | 女性ライバー主体・海外人気・音楽活動強化 | 女性向け中心 |
| STPR | 莉犬、ジェル、さとみ | 歌い手文化に強い、Z世代女性からの支援が厚い | 音楽活動思考強め |
ANYCOLOR株式会社(にじさんじ)
- 主な所属Vtuber:葛葉、叶、壱百満天原サロメ など
- 特徴・強み:大型イベント・海外展開・所属人数の多さ
- オーディション情報:定期開催、デビュー後のサポート体制充実
カバー株式会社(ホロライブ)
- 主な所属Vtuber:兎田ぺこら、白上フブキ、星街すいせい など
- 特徴・強み:女性ライバー主体・海外人気・音楽活動強化
- オーディション情報:女性向け中心、配信経験者歓迎
STPR(すとぷり)
- 主な所属アーティスト:莉犬、ジェル、さとみ など
- 特徴・強み:歌い手文化に強く、Z世代女性からの支持が厚い
- オーディション情報:音楽活動志向が強め
その他注目の新興事務所
VTuber×プロゲーマーの融合が特徴の事務所。
全 6部門を展開し、『ゲーマーをかっこよく魅せる』という テーマを掲げ esportsの発展を目的として精力的に活動を行っています。
主な所属Vtuber:甘音あむ、日裏クロ など
個人寄りの活動支援が強み。運営とタレントが一丸となってコンテンツ制作を重視するといったところも大きな特徴です。
主な所属Vtuber:因幡はねる、宗谷いちか など
これらは、小規模ながら現在急成長中の新興勢力である事務所です。

Vtuber事務所に所属するメリット・デメリット
メリット
Vtuberが事務所に所属すると、機材・イラスト・3Dモデル提供のサポートがあるところが多いです。これらを個人で用意しようとすると相当なコストが想定できますので、事務所がサポートしてくれるのはかなり大きなメリットです。
また、収益面でのサポートも行っており、宣伝広告・グッズの展開・案件のバックアップなど個人では手が回りづらい面もカバーしてくれます。さらに、大手などになると有名なVtuberも所属していますのでその分事務所のブランド力による認知度アップも見込むことができます。
デメリット
事務所に所属することにより、様々なサポートが受けられますが、メリットだけではありません。デメリットもいくつかあります。
例えば、収益分配の面で、個人の場合は会社を通さないのでギャラはすべて自分の利益となりますが、事務所に所属することで収益の取り分が減ることがあります。
また、事務所に所属すると活動の自由度制限があります。活動内容や出演の際の発言の制限が事務所が管理している分厳しくなってきます。さらに、辞める際のリスクがあり契約に関するトラブルなどで事務所の退職に時間がかかってしまったりなどがあり、このような面を考慮しなければなりません。
つまり、事務所は芸能事務所に近く、安心感はあるが事務所が管理しているため自由度は減るということになります。一方、個人での活動はリスクがあるが自由に活動ができるという違いがあります。
Vtuber事務所の選び方【失敗しないチェックポイント】
収益分配率
事務所によって30〜50%の差があるので他の事務所と比較してバランスを検討しましょう
サポート内容
機材提供・マネジメント体制を比較し自身に合ったサポートを検討しましょう。
案件・スポンサー提供の有無
事務所によって取り扱っている案件のジャンルやスポンサーは異なります。自身の目指す活動と照らし合わせて検討することが大切です。
活動制限
ジャンル縛り・発言制限など事務所によって異なりますので自身の活動に求める自由度を検討しましょう。
事務所の実績・信頼性
運営会社の安定性、所属ライバーの成功例を確認し自身の活動のビジョンと照らし合わせましょう。
Vtuber事務所のオーディションの流れと対策

人気事務所に入るにはオーディションが必須です。流れを理解して事前準備することで合格率を上げることができます。
応募方法
オーディションの応募は、各事務所の公式サイトからオンライン応募が基本です。
主な必要書類は、自己紹介、活動サンプル(配信動画・歌唱など)等です。事務所によって内容は変わってきますが、この段階でしっかりと自身をアピールできなければ、書類審査を通過するのは難しくなります。
まずは、すべてを記入するのではなく、応募の際にどのような項目が求められているかを正確に把握しましょう。その上で、自分自身をどうブランディングし、効果的にアピールするかを戦略的に考えることが重要です。
審査基準
オーディションでは、主に「トーク力」「歌唱力」「継続性」が重視されます。視聴者を惹きつける会話のセンスや表現力、歌唱パフォーマンスのクオリティ、そして長期間にわたって活動を続けられるかどうかが、重要な評価ポイントとなります。
さらに、キャラクター設定の独自性も大きな審査対象です。他の応募者と差別化できる個性的な世界観や設定を持っているかどうかが、選考において強いアピールになります。
また、SNSでの活動実績も評価に含まれます。特にTwitterやYouTubeなどで、どれだけのフォロワー数や再生数を獲得してきたかといった数値的な実績が、影響力の指標として見られます。これまでの活動歴がしっかりと伝えられるよう、具体的な数字や成果を提示することが効果的です。
合格後の流れ
オーディションに合格した後は、デビューに向けた準備期間に入ります。この期間中には、専用のモデル制作や、快適に配信を行うための機材・環境の整備が行われます。クオリティの高い配信を実現するために、技術面でのサポートもしっかり用意されています。
モデルや配信環境の準備が整い次第、いよいよ「デビュー配信イベント」が実施されます。この配信は、視聴者に初めてお披露目される重要な場であり、今後の活動のスタートラインとなるイベントです。
デビュー後は、マネジメント担当者による継続的な活動支援を受けることができます。スケジュールの調整、企画サポート、SNS運用のアドバイスなど、多方面からサポートが行われるため、安定して活動を続ける体制が整っています。
まとめ|Vtuber事務所に所属するか迷ったら
Vtuberとして活動を始める際、事務所に所属するかどうかは大きな分岐点です。事務所所属のメリットは、配信環境や機材の提供、マネジメント体制の充実、そして早期の収益化が期待できる点にあります。これは、就職活動における「企業に入るか、フリーランスで働くか」という選択に近く、安定とサポートを重視する人には事務所所属が適しているといえるでしょう。
一方で、「自分のペースで自由に活動したい」「趣味として楽しみたい」という人には、個人勢としての活動が向いています。こちらは就職活動でいう「スタートアップ志向」や「個人事業主」の働き方に近く、リスクはありますが自由度の高さが魅力です。
Vtuber事務所を調べることは、単に推しを知るだけでなく、エンタメ業界のビジネスモデルや職種の理解にもつながります。今回紹介した各事務所の公式リンクもまとめていますので、企業研究の一環としてチェックしてみてください。
