〈2025年版〉流行語大賞発表!結果から読み解く“今年のトレンド”

2025年12月1日、「2025ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞およびトップ10が発表されましたね。 今年は政治・社会を反映した言葉が多い一方で、SNSやキャラクター、映画など、“エンタメ発”のワードも強い存在感を見せた年でした。 今回は、11月に発表されたノミネート30語の中から、特に「エンタメ」領域のワードを中心に、 ・なぜ話題になったのか ・ どんな背景があったのか ・ そして“結果”はどうだったのか を整理しながら、2025年という年を象徴する“言葉の動き”を振り返ってみようと思います!


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2025年12月1日、「2025ユーキャン新語・流行語大賞」の年間大賞およびトップ10が発表されましたね。
今年は政治・社会を反映した言葉が多い一方で、SNSやキャラクター、映画など、“エンタメ発”のワードも強い存在感を見せた年でした。

今回は、11月に発表されたノミネート30語の中から、特に「エンタメ」領域のワードを中心に、
・なぜ話題になったのか
・ どんな背景があったのか
・ そして“結果”はどうだったのか

を整理しながら、2025年という年を象徴する“言葉の動き”を振り返ってみようと思います!

年間大賞・トップ10 結果

まずは今年の受賞結果からみていきましょう。

年間大賞

「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」

高市早苗首相が就任時に語ったこのフレーズが、2025年の年間大賞に輝きました。
5回繰り返された「働いて」という言葉が印象的で、ネットでは“働きすぎ社会の象徴”とも皮肉を交えながら話題に。
政治的フレーズながら、“エンタメ的”に拡散したことも特徴的です。

その他トップ10

  • エッホエッホ
  • オールドメディア
  • 緊急銃猟/クマ被害
  • 国宝(観た)
  • 古古古米
  • 戦後80年/昭和100年
  • 二季
  • ミャクミャク
  • トランプ関税

このうち「エッホエッホ」「ミャクミャク」「国宝(観た)」の3つは、エンタメ・カルチャー発の流行語として注目を集めました。

ノミネート30語

(1)エッホエッホ(2)オールドメディア(3)おてつたび(4)オンカジ

(5)企業風土(6)教皇選挙(7)緊急銃猟/クマ被害(8)国宝(観た)

(9)古古古米(10)7月5日(11)戦後80年/昭和100年(12)卒業証書19.2秒

(13)チャッピー(14)チョコミントよりもあ・な・た(15)トランプ関税

(16)長袖をください(17)二季(18)ぬい活

(19)働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相

(20)ビジュイイじゃん(21)ひょうろく(22)物価高(23)フリーランス保護法

(24)平成女児(25)ほいたらね(26)麻辣湯(27)ミャクミャク(28)薬膳

(29)ラブブ(30)リカバリーウェア

“エンタメワード”注目語とその結果

【エッホエッホ】(トップ10入り)

メンフクロウのヒナが草むらを懸命に走る動画から生まれたネットミーム。
日本ではその姿に「エッホエッホ」という擬音を添える投稿が拡散され、X(旧Twitter)を中心にブームに。
シンガーソングライターによる「エッホエッホのうた」も登場し、若者の間では「急いで何かをする様子、頑張って何かをする様子」をあらわす言葉として日常語化しました。
SNS時代ならではの“共感型バズ”の象徴であり、「画像ミーム文化」定着の象徴的存在といえます。

【ミャクミャク】(トップ10入り)

大阪・関西万博の公式キャラクター「ミャクミャク」
登場当初は「怖い」「不気味」と酷評されたものの、グッズ化・コラボ展開・ファンアートによって人気が再燃。
2025年には全国のイベントに登場し、キャラクターとしての“愛され変化”がSNSで話題になりました。
批判から愛へと転じたストーリーが、“時代の共感消費”を象徴しています。

【国宝(観た)】(トップ10入り)

映画『国宝』(監督:李相日/原作:吉田修一)のヒットをきっかけに、SNS上で「国宝観た?」が合言葉に。
任侠の世界と歌舞伎の伝統を描いた3時間超の大作が、幅広い世代に衝撃を与えました。
XやTikTokでは“観た勢”の感想投稿が続出し、まるで映画そのものが「流行語」になる現象に。
映像作品がSNSの言語文化を動かした稀有な例です。

【チャッピー】(トップ10漏れ)

ChatGPTの愛称としてネット上で定着した呼び名。
「チャッピーに聞いてみた」「今日もチャッピーが助けてくれた」など、AIを身近な“相棒”として語る文化が広がりました。
生成AIが日常の中に浸透し始めた2025年らしい象徴的ワードといえます。

【ぬい活】(トップ10漏れ)

ぬいぐるみと一緒に外出・撮影・ファッションを楽しむ「ぬい活」は、数年前から続く推し文化の延長線上。
2025年もカフェ巡りや旅行写真などで人気でしたが、トレンドとしてはすでに定着済み。
新鮮さというより“生活文化として根付いた”段階に入ったといえるでしょう。

【ラブブ】(トップ10漏れ)

香港出身のデザイナー、カシン・ローンが生み出したキャラクター。
K-POPアイドル・BLACKPINKのリサが紹介したことで一気に注目を集め、日本でもJK層を中心にブーム化。
スクールバッグに“じゃら付け”する文化の復活を後押ししました。
トップ10入りは逃したものの、Z世代カルチャーの象徴としての存在感は確かなものでした。

【ひょうろく】(トップ10漏れ)

ピン芸人ひょうろくが、TBS系『水曜日のダウンタウン』ドッキリ企画出演などをきっかけに一気に注目を集め、SNS投稿や動画クリップの拡散によって「ひょうろく」という名前そのものが「バズ語」として定着。

【ほいたらね】(トップ10漏れ)

「またね」「じゃあね」の意味を持つ高知の土佐弁で、NHK朝ドラ「あんぱん」のラストやナレーションで使われた言葉。
ドラマ視聴者の間で「また次も観たい」「別れ際のあいさつ」として親しまれました。

トレンドの背景から「2025年」を分析

2025年の新語・流行語を俯瞰すると、社会・経済・エンタメが一つの「語り口」でつながっていることが見えてきます。

  • 政治的ワードがエンタメ的に消費される
  • SNS発の“かわいい”がニュースのように拡散される
  • ドラマ・映画の台詞や作品名が、日常会話の中で使われる

“情報過多の時代”のなかで、言葉はニュースからではなく、感情や共感から生まれるようになりました。

特に2025年は、Xで広まった「画像ミーム」文化が一段と進化。テキスト+画像で“わかる人だけわかる”共感を生み出す形式が主流化し、発信するより、共感したい・されたいという新しいSNS行動様式が定着した年でもあります。

2025年エンタメワード“使い方”ヒント

SNSや広告でも、流行語は“タイムリーな共感”を生む強力な素材になります。
たとえば…

  • 「〇〇よりも△・△・△」(チョコミントよりもあ・な・た)風コピーで、商品の比較訴求に。
  • 「〇〇ください」(長袖をください)構文で、欲求や本音を軽妙に表現。
  • 「今日〇〇イイじゃん」(ビジュイイじゃん)トーンで、ファッション・美容投稿のキャッチに。

これらはSNSの投稿タイトル・キャプションに組み込むだけで、“いまっぽさ”を演出できます。
特に「エッホエッホ」「ミャクミャク」などは、共感や癒しのトーンとも相性が良く、ブランドのユーモア表現にも応用可能です。

まとめ

2025年の流行語大賞を振り返ると、ニュースの見出しや芸能界だけでなく、SNS・映画・キャラクターといった「身近なカルチャー」からも言葉が生まれていることが分かります。
就活を控える皆さんにとっても、流行語を追うことはただの“トレンドチェック”ではありません。「社会がどんな空気を求めているか」=人や企業の価値観を知るヒントになるのです。ご自身の投稿でも、ぜひ“今年の言葉”をひとつ取り入れて、2025年を象徴する余韻を残してみてはいかがでしょうか。