テレビ業界でADとして働いていると、よくディレクターに「朝ご飯を適当に買ってきて」「何か飲み物を適当に買ってきて」と言われることが多々あります。
この「適当に」というのがADとして頭を抱える部分であり、買う物によって何か自分のセンスを問われているような気もするし、その数も注意しなければなりません。
そこで、今回はこうした状況でどんなものをどのくらい買うべきなのかをAD経験者としてまとめていきたいと思います。
ご飯の買い出しの「適当に!」どうすればいい?
「何か適当に買ってきて」と言われた時、まずはどんなことに注意すれば良いのでしょうか。
人数より多く購入する
一人一人がどのくらい食べるのかわからないので人数分より多めに買ってくるのが基本です。
最も避けなければならないのは、足りなくなってしまうという事態です。そんな状況になるよりは、少し多めに買ってしまう方が無難です。
しかし、買いすぎもまた良くないです。番組の経費を使っている以上、程よく多めに買うということが重要です。
バランスよく購入する
それぞれの人の好みなどを考え、同じ商品だけでなく、それぞれ違った味などの商品をバランス良く買うことも重要です。同じような商品を持っていき、誰にも手に取ってもらえない事態は、避けなければならないし、自身の精神的にもダメージが残るものです。また、その場にいる年代に合わせてご飯の系統を自分で考えることも重要です。考えを巡らせ、その場に適したご飯をバランス良く買ってくるようにしましょう。
手軽に食べられる
ADがご飯の買い出しを頼まれる場合は、何か作業をしていてその合間にちょっと食べるという場面がほとんどだと思います。なので、おにぎりやパン系など手軽に食べられるような商品が好まれます。そばやラーメンといったプラカップに入ったような手間のかかる商品はなるべく買わないほうが良いでしょう。
以上のような点に気をつけて買い出しを行いましょう。
食事編
まず最初に、ディレクターから「朝ご飯を適当に買ってきて」という指示があった場合です。テレビ業界では作業が長引き翌朝まで続いたり、朝早起きして早朝に作業をするといったことがあります。そんな時にディレクターから「何か朝ご飯になるものを買ってきて欲しい」という指示がADにきます。では、こういう場面ではどんなものを買って来ればいいのでしょうか。ここではそれぞれご飯のジャンル別に紹介していきます。
おにぎり
おにぎりはとりあえず買っておけばなんとかなると言えるほど、定番です。しかし、定番だからといって考えなしに買うわけにはいきません。おにぎりにも数種類の具材があり、その具材についても考えなければいけません。同じような具材を何種類も買うなどもってのほかで、何種類かバランスよく買う必要があります。梅や鮭などの定番の具材に加えて、焼きおにぎりやエビマヨといった変わり種などを入れておくと良いでしょう。定番の味を多めに、変わり種を少し入れるのがおすすめです。
[コンビニで買える主なおにぎり]
定番:梅、鮭、昆布、おかか、ツナマヨネーズ、明太子 など
変わり種:海老マヨネーズ、粗挽きソーセージ、すじこ醤油漬け、チャーハン、オムライス、
鳥五目、舞茸おこわ、赤飯、焼きおにぎり など
パン系
パンも種類が様々であり、おにぎり同様にバランスよく買うことが必要です。
定番として、サンドウィッチ、ランチパックなどの商品は手軽に食べることができ、買っておけば無難な商品です。他にも、焼きそばパンやジャムパンなどもおすすめです。ただ、焼きそばパンやカレーパン、コロッケパンなどは昼ご飯として買う方がいいかもしれません。もちろん、朝に入れてもいいのですが、やはり揚げ物であったり、油を使った商品は朝には好まれないかもしれません。そういった商品は少し入れてあげる程度でいいでしょう。いずれにしても、パンに関してもバランスよく買うことが非常に重要です。
[コンビニで買える主なパン類]
ランチパック、スナックサンド、サンドウィッチ、ジャムパン、メロンパン、チョコパン、クロワッサン、ちぎりパン、コーンパン、クリームパン、パンケーキ など
飲み物編
ご飯ではなく、「何か飲み物を買ってきてほしい」とディレクターから言われることも多々あります。こちらもご飯の時と同様にバランス良く買ってくることが重要です。ではどのような商品を買えば良いのでしょうか。
①水やお茶系 『いろはす』『綾鷹』『やかんの麦茶』『特茶』など
水やお茶は買い出しの飲み物として最も無難な商品だと思います。近くにコンビニが無くても、自販機などには必ずある商品で、手に入りやすく、飲めない人もほとんどいないと思います。
②スポーツドリンク系 『ポカリスエット』『アクエリアス』など
スポーツドリンクもかなり好まれる商品です。夏は特に好まれる商品で、お茶や水な どと同じくらい買ってきても問題はないかもしれません。
③甘い系 『カルピス』『なっちゃん』など
あまり多く買わない方が良いですが、『カルピス』などの甘い系の飲み物も入れておくと良いでしょう。現場の中には、甘い飲み物が好みという方もたくさんいるのでそういった現場に対応するため、お茶などの他にこうした甘い飲み物も少し入れておくのも良いでしょう。
④炭酸系 『炭酸水』『コーラ』『ファンタ』など
炭酸系は人数に対してほんと少し1、2本入れる程度でいいでしょう。印象の話になりますが、実際に炭酸系を買ってきた時にそれほど取って来れなかった印象があります。ただ、状況次第の部分があり、作業中などの場合はあまり向かないのかなと思います。
⑤コーヒー、紅茶系 『カフェオレ』『午後の紅茶』など
コーヒーや紅茶などを好む人もいるでしょう。これも炭酸系同様に1、2本は入れておくと良いでしょう。
買い出し時にはこのような商品を上にあげた注意点も踏まえてバランス良く買ってくると良いでしょう。また、夏にはコンビニでロック氷を一緒に購入し、飲み物と一緒に袋に入れておくと気が利くADと思われるかもしれません。
まとめ
このように、ADはディレクターから「何か適当にご飯・飲み物を買ってきて欲しい」と言われることが多々あり、自分のセンスで!と言われることもありますが、偏ったものを買うのではNGです。バリエーションが多ければ多い程、外すことは少なくなります。とにかくこれを最低限意識しておけば今後、ADとしてご飯の買い出しを頼まれた時に困ることはないかと思うので、ADを目指す皆さんはぜひ参考にしてみて下さい。